美味しい料理を提供するうえで、素材選びは最も重要な要素の一つです。主役となる玄海下関直送、大きさ2Kg以上の天然とらふぐをはじめ、水は木曽川上流より伏流水を運び、出汁を取るための昆布は羅臼産五年もの、鰹節は枕崎産の二年もの。野菜は白舞茸や、群馬の下仁田葱、茨城の霜降り白菜。お米はJラップの伊藤敏彦(いとうとしひこ)さんが、浜藤のために一年間籾のままで熟成させてくれたもの。玉子は群馬県榛名で健やかに育った地鶏の玉子といったように、自ら現地に足を運び、厳選した最高の素材を使うことをお客様に約束しています。お酒選びも同様で、お取引をする前に必ず蔵元を訪ね、造り手と直接対話をすることにしています。とても僭越なことですが、造り手のお酒造りに対する真摯な姿勢に感銘を受けた“納得のお酒だけ”をお客様に提供したいと考えているからです。
オーナー
乾 晴彦 様
乾 晴彦さんのご紹介
<プロフィール>
- ・乾 晴彦(いぬい はるひこ)
- ・1962年2月生まれ 大阪府出身
- ・天然ふぐ専門店 浜藤(はまとう)オーナーシェフ
- ・株式会社串の坊 代表取締役社長
乾さんご自身の思いとこだわり、「宝山」との出会い
素材選びに対するこだわりを教えてください
浜藤が提供する“ふぐ料理”とは?
浜藤では、「究極のふぐ雑炊」を召し上がっていただくことを最重視した、コース・メニュー造りを考えています。
「ふぐ雑炊」は、天然とらふぐはもとより、水、昆布、鰹節、野菜、米、卵まで、すべての素材の旨さがすべて集約されたものでなければならない。その「ふぐ雑炊」をコースの主役と据え、そこから逆算して、素材選びから、召し上がり方の工夫までを考えています。日本が誇る最高の食材であるふぐは、色んな楽しみ方ができます。御付出、煮凍り、湯引きなどからはじまり、お刺身、から揚げ、白子焼きといった“前菜”も、「究極のふぐ雑炊」に至るまでの大切なプロセスです。主役はあくまでも「究極のふぐ雑炊」です。
前菜でも新しい要素を取り入れています
ふぐの美味しい召し上がり方のベースを確保しながら、常に新しい感動を提供したいと考えています。フグのお刺身に、白トリュフやキャビア、オリーブオイルなどを合わせてみたのもその一環です。イタリア料理のメニューにある「白トリュフのリゾット」を食べた時に、これを「ふぐ雑炊」に応用できないだろうか?と考え、まず“雑炊トリュフ”という召し上がり方を開発したところから始まりました。次にこの白トリュフをふぐの刺身と合わせるなら、オリーブオイルを使ってカルパッチョ的な味も面白いのではないか?いっそのこと、キャビアも使ってみよう!などといったかたちで、新しい発想が生まれます。和食の枠だけにと捉われず、世界中の料理の良いところを、ふぐ料理に柔軟に取り入れていきたいと考えています。